議題1 

          平成23年度事業報告        

平成23年度は、景気が足踏み状態から持ち直しに転じつつあるなかで、平成23年3月に発生した東日本大震災の被害が甚大となり、原発事故の放射能の影響も加わり、広範囲にわたって大きな障害となった。これらが相まって個人消費、消費者マインドの低下を招き、経済回復の腰を折ってしまった。特に木材チップの主要な需要先である製紙業界などにも被害が大きく、木材チップ生産に与えた影響はことのほか大きくなった。

これに加えギリシャ、スペインなどユーロ圏の国々の経済不安が生じ、欧州の政府債務危機により、通貨の不安定など金融資本市場の緊張が高まって世界的にも厳しい年となった。また、経済回復の中心となった新興国においても、物価上昇などによる内需の鈍化、先進国の景気後退による輸出の減少などにより成長が鈍化しつつある。

国産チップ業界も、平成23年度は東日本大震災の影響もあり製紙需要の低迷から大幅な減産を強いられた年となった。そのなかで再生可能な資源の活用を目指して電力の固定価格買い取り制度が平成23年度中に成立し、今後の木材チップの新規需要開発などを進める足がかりが出来たことは特筆すべきこととなった。

 

1.東日本大震災対応

  平成23年3月11日午後2時46分に発生した東北地方の大地震に対応して、被害状況の把握、情報の提供、応援貨物車の手配など緊急の対応を行うとともに、製紙工場の被害にともなって生じた木材チップの遠距離輸送問題に対応し、行政官庁への陳情などにより木材チップの輸送費補助を補正予算で措置することが出来た。また、東京電力福島原子力発電所事故に伴う放射能被害対策として、木材関連の放射能基準値の徹底、放射能汚染樹皮処理対策に当たった。

 

.木材チップ等原料転換型事業への取り組み

 林野庁の助成事業の公募に全チ連として応募し、木材チップの流通の効率化と安定供給体制の整備に努めた。具体的には全チ連が中心となって木材チップ及びチップ原木の取引にあたっての実態を調査し、木材チップの乾燥問題の検討並びに生産、流通、取引の様態に基づいた木材チップの規格を全チ連として提案した。

 

3,合法材対策への取り組み

  合法木材証明等適正な運営に向けて、当連合会は各地域ごとの認定団体とともに全国木材組合連合会が推進する研修会や実施状況の状況把握等に努めてきた。また、当連合会としても違法伐採に関する自主的行動規範等を定め、認定団体としての活動を行った。

 

4.林業労働力確保対策の実施

 (1)林材業ゼロ災推進中央協議会の活動

   当連合会は林業部会及び木材・木製品部会の委員として活動し、本年度は労働災害の防止対策の実施に各団体と協力して取り組んだ。

 (2)林業退職金共済制度への加入促進

   林業労働力を確保するための福祉制度として林業者退職金共済制度の充実拡大が進められており、当会から会長が運営委員として協力してきた。

   本年度は独立行政法人・勤労者退職金共済機構が行った林業退職金共済への加入勧奨運動に協力した。

 

5,木材需給動向収集調査及び情報活動の充実

 (1)木材チップの市況動向調査

 (2)全国パルプ材・チップ価格(農林水産省統計情報部)

 (3)パルプ材入荷・消費・在庫速報及び実績、木材チップ輸入量(日本製紙

  連合会、産業経済省、財務省通関統計)

 (4)需要開発に関する資料収集と情報

 (5)労働災害発生状況に関する情報

 (6)不況業種の状況調査

 (7)チップ製造業の実態調査

 (8)木質バイオマス情報の収集

 

6.総会・理事会

 (1)第1回理事会

    と き:平成23年5月25日

    場 所:東京都文京区後楽1−7−12 林友ビル

    議 題:@ 第55会総会提出議題について

        A その他

 (2)第55回通常総会

    と き:平成23年5月25日

    場 所:東京都文京区後楽1−7−12 林友ビル

    議 題:第1号議案 平成22年度事業報告及び収支決算の承認

        第2号議案 平成23年度事業計画及び収支予算の決定

        第3号議案 平成23年度会費の賦課及びその徴収方法

の決定

        第4号議案 役員改選

3)第2回理事会

   と き:平成23年115

   場 所:東京都豊島区池袋1−6−1 ホテルメトロポリタン

 議 題:@ 平成23年度林野庁補助金(木材チップの規格化及び

乾燥技術の検証)について

A      平成24年度林野庁予算要求について

B      再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度について

C      年会費の検討について

      

4)第3回理事会

  と き:平成24年3月27日

  場 所:東京都文京区後楽1−7−12 林友ビル

 議 題: @ 平成23年度事業報告及び収支見込みについて   

A 平成24年度事業計画案及び収支予算案について

    B 平成24年度会費の検討について

       C 木材チップ等原料転換型事業(木材産業等活性化総合対策事業)報告

 

     

7 活動状況

平成23年

4月1日 木材チップ市況動向調査

  14日 東日本大震災関連打合せ(林野庁)

  15日  〃 製紙連合会打合せ(製紙会館)

  25日 本会会計監査 (本会事務室)

28日 林業団体懇談会(全燃ビル)       

     

5月1日 木材チップ市況動向調査

 11日 全国木材組合連合会理事会・総会(木材会館)

  19日 全国素材生産業協同組合総会(ホテルメトロポリタン)

  25日 全国木材チップ工業連合会理事会・総会(林友ビル)

    

6月1日 木材チップ市況動向調査

  1日 木材製造業労働災害防止協会総会(メルパルク)

  7日 木材チップ関連調査事業打合せ(林野庁)

 14日 宮城県木材チップ工業会総会(仙台市)

  15日 林材業ゼロ災林業部会(全森連会議室)

 21日 林業退職金共済運営委員会(コープビル)

  23日 木材チップ等原料転換型調査委員会(林友ビル)

  28日 林材業ゼロ災推進中央協議会(商工会館)

 

7月1日 木材チップ市況動向調査

 21日 原料転換型現地調査(静岡市) 

  25日 原発事故関連放射能対策打合(林野庁)

  26日  〃    (農林水産省)

   

8月1日 木材チップ市況動向調査

  2日 東日本大震災関連製紙連合会打合せ(本会)

  11日 林業退職金共済運営委員会 (林退協ビル)

  

9月1日 木材チップ市況動向調査

2日 原料転換型現地調査(苫小牧市)

  22日 林材業ゼロ災林業部会(全森連会議室)

     

10月1日 木材チップ市況動向調査

   3日 原料転換型現地調査(島根県)

  14日 林業団体懇談会(永田町ビル)

  19日 全国木材振興大会(盛岡市)

 

11月1日 木材チップ市況動向調査

   2日 原料転換型現地調査(宮崎県)

  15日 全チップ連理事会(メトロポリタンホテル)

  16日 原料転換型現地調査(埼玉県)

  17日 全国木材組合連合会理事会・総会(木材会館)

  21日 林産物貿易対策全国協議会(永田町ビル)  

 

12月1日 木材チップ市況動向調査

   7日 岐阜県木連チップ部会理事会(岐阜市) 

   9日 林材業ゼロ災林業部会(全森連会議室)

  27日 放射能被害関連木材産業団体連絡会議(林野庁)

  28日 平成23年度概算予算政府案決定

 

平成24年

 1月4日 新年賀詞交換会(三会堂ビル)

   5日 木材チップ市況動向調査

12日 林業団体懇談会(永田町ビル)

  31日 外材、国産材委員会(永田町ビル)

 

2月1日 木材チップ市況動向調査

  9日 木材チップ等原料転換型調査専門部会(学士会館)

16日 林材業ゼロ災推進事務局全国会議(木材会館)

23日 日本林業協会総会(法曹会館)

 

3月1日 木材チップ市況動向調査

 12日 林材業ゼロ災林業部会(全森連会議室)

 15日 林業退職金共済事業運営委員会(コープビル)

 21日 バイオマス関連団体打合せ(林野庁)

22日 木材チップ等原料転換型調査委員会(林友ビル)

27日 全チップ連理事会(林友ビル)

 

 

 

 


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