初めて投稿します。ヨーロッパの植物のことについて書かれた著書を翻訳していますが、多くの学名が登場します。 例えばAbies alba, Acer campestre, Acer negundoなどリストにないようなのですが、他に和名を調べる方法はありますか。教えて下さい。
和名について 投稿者:後藤 武夫 投稿日:10月22日(月)23時25分35秒
1 Abies albaは、英名 Silver fir、Europeam fir、ドイツ語 Weisstanne、
Edeltanne 、和名は、ヨーロッパモミと言っています。(albaは、白いの意味です)。2 Acer negundo は、英名 Box elder、和名は、トネリコバノカエデ又は
ネグンドカエデといいます。ただ、これは、北米東部原産です。3 Acer campestre は、英名 English maple、和名は、コブカエデ又はコルクカエデ
と言います。
一般に和名は、日本の植物や、日本に紹介されたりして知られるようになったものに
しかありませんのですべてに和名があるとは限りません。
和名の無い(と思われる)ものは、原語名に学名を付けて訳した方が、
特に学術書などは、かえって分かりやすいと思います。
たとえば、Pinyon pine (Pinus edulis)又は、ピニオンパイン(Pinus edulis)などの様に。
良い参考書は私はあまり知りません。各国の植物を紹介した本などから調べたり、
北隆社の原色世界植物大図鑑、樹木であれば、大日本山林会の森林家必携、
熱帯植物要覧などで調べています。
私は、まだ見たことがありませんが、文部省の学術用語集植物学編(大日本図書)
には、ひょっとしたら和名がかなり出ているかも知れませんが。
**東大の岡野名誉教授のご回答も頂きましたのであげておきます。**
外国樹種について和名とのお問い合わせですが、私は 学生に対して木の名前を次のように話してきました。
木の名前には、分類学者による<学名>、その木に接している人達が使っている <地方名>、その国、地域で最も優勢な地方名である<標準名>、日本語の標準名であ る<和名>、商取引に使われている<商業名>、そのなかにはパープルハートといった ような北三などが付けた名前も含まれています。したがって、外国産材の場合は、 比較的古くから日本で馴染みがある場合に限って和名があるわけで、一般にはありま せん、と。橋が落ちて一躍有名になったボンゴシのFamilyはOchnaceaeですが、そのままオクナ科 と呼ばれています。日本には、Ochnaceaeの種がないからだと思います。ある木に 和名が存在するか否かは、その木が日本にある、比較的古くからその木や木の製 品、あるいはその木に関する情報が存在した場合です。
具体的にはお示しの資料で十分だと思いますが、南洋材について言えば、須藤彰司さんの「南洋材」に 地方名が記載されています。
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