外国の樹木についての質問とお答え


金花茶 投稿者:ちえじ  投稿日:11月25日(月)23時39分48秒

新たに、興味深深なものが!「金花茶」というベトナム椿が、市場では出てるようなのだけれど、黄色い椿は、どんな種類があるのですか?

 


金花茶 投稿者:後藤 武夫  投稿日:11月26日(火)17時48分08秒


 金花茶は、ツバキ科(Theaceae)のツバキ属(Camellia)のCamellia chrysantha
(又はCamellia  nitidissima とも表記する。)という種です。

 中国の樹木志(全3巻)によると、
  樹高6mくらいになり、花は、金黄色で単生、花期は11月から2月、果実は翌年の10−12月、花がきれいで珍しく、貴重樹種として保護されている。
  花と葉は薬用に、種子の油は食用、工業原料に使われる。原産地は、中国広西省の標高200−400mの低山丘陵の常緑樹林に生え、ベトナムにも分布している。
とのことです。 

 お話のとおり、ツバキの花色は、赤、ピンク、白に限られており、この黄色い金花茶 が70年代に導入されて以来、新しい色のツバキの交配が試みられているようです。

金花茶
金花茶2
金花茶3
金花茶4
金花茶5

Camellia chrysantha
Yellow Camellia

 ところで、中国と日本は、漢字の国ですが、植物の名前に使われる漢字は 両国で違う場合がかなり多く時に混乱を生じます。
 例えば、ツバキ(Camellia)は、日本では、漢字で書けば、「椿」と表しますが、 中国では、「山茶」と表示します。
 中国で「杉」は、コウヨウザン(広葉杉 Cunninghamia lanceolata)を指し、 日本のスギ(Cryptomeria japonica)は、中国では、「柳杉」と書かねば通じません。
中国で「雪松」と書くとヒマラヤスギ(Cedrus deodara)のことです。

中国の樹種名

 



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