外国の樹木についての質問とお答え


 タマヌオイルについて

 こんにちは、ニューカレドニアでお土産物屋を営業している 高橋と申します。
こちらには「タマヌ・オイル」と言う、傷や火傷に良く効くと言われている オイルがあります。
"タマヌ"(TAMANU)は、タヒチ語だと思うのですが、 これは、俗に言うククイの木と同じ物なのでしょうか?
また、もし和名があれば教えて下さい。
 なお、ニアウリについても教えてください。 


 お答え

 タマヌは、南太平洋で、Tamanou 又は、Tamanuと呼ばれる木で、 オトギリソウ(Gutttiferae)科の テリハボク Calophyllum inophyllum です。
この木は、パプアニューギニアでは、Beach calophillum 、 ハワイで Kamani 、英語では、Punai nut と呼ばれます。
種子から油(Domba油)、灯油、石鹸原料、薬などにします。 樹脂は、香料、傷薬、膏薬に。葉は魚毒。葉の油は、目薬。 果の胚乳部を生食、漬け物にします。
東アフリカからタヒチまでの海岸に分布し、高さ18mくらいになりま す。葉は対生、楕円形、全縁、革質、葉裏は蒼白です。

Tamanu oil
Tamanu oil 2
Tamanu oil 3
Tamanu oil 4
Calophyllum inophyllum
Calophyllum inophyllum 2
Calophyllum inophyllum 3

 なお、ハワイで ククイノキ(Kukui)と呼ばれるのは、 トウダイグサ(Euphoriaceae)科のククイノキ Aleurites moluccana です。これも油をとり、灯油、石鹸、塗料にします。マレーシアの原産 で、マレーシアでは、Kemiri、英語では、Indian walnut、Candle  nut tree、Varnish tree と呼ばれます。
常緑高木で20mくらいになります。 葉は互生、三角状、長い柄があります。

Aleurites moluccana
Aleurites moluccana 2
Aleurites moluccana 3

   また、ニアウリは、ニューカレドニア原産で、フトモモ(Myraceae) 科の学名をMelaleuca quinquenervia 又は、Melaleuca viridiflora  という種です。葉の精油 をNiaouli Oil とか Gomenolと言って利 用されていますね。主成分は、cineol です。
 ただ、熱帯アジアからオーストラリア北部原産の カユプテ Melaleuca leucadendron と同じもの だという説もあります。 こちらは、Paper barkとかBrown tea tree 又は、Cajept と言われます。 又、やはり cineolを主成分とするカユプテオイルを蒸留します。

ニアウリ
ニアウリ
カユプテ



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