【バーク堆肥】
バーク堆肥は、木材工業のチップ生産や木材製材の際に大量に生ずる樹皮(バーク)を主原料として、家畜ふんや少量の化学肥料を加えて堆積し、発熱(高温)醗酵させて完熟させた有機質肥料で、肥料取締法に定める特殊肥料に属します。
【製造工程】
バーク堆肥は、チップ工場や製材工場から排出される樹皮(バーク)を大型の粉砕機で粉砕後、回転ふるいにかけて粒径を調整します。これに添加物をとして家畜糞尿や化学肥料(尿素など)を混ぜて、水分を調整した後、堆積場に堆積して発熱(高温)醗酵を行わせます。その後、醗酵過程を見ながら、発熱醗酵が終るまで切り返しを繰り返します。発熱醗酵が終わった後も堆積して2〜3ヶ月間の後熱過程を経て20kg(40リットル)入りのビニール袋に詰めて出荷します。
【バーク堆肥の品質基準】
当工業会のバーク堆肥の品質基準は次表のとおりです。 これは農林水産省林業試験場(現独立行政法人森林総合研究所)の品質基準案に従っておりますが、 幼植物試験はその後公布された農林水産省の肥料取締法の改正による“植物の害に対する栽培試験の方法(植害試験)”(昭和59年)に準拠した方法に改めております。

[項   目]             [範   囲]
有機物含量 ・・・・・・・・・・・70% 以上(28% 以上)
全窒素含量(N)・・・・・・・・・1.2%以上
全リン酸含量(P205)・・・・0.5%以上
全カリ含量(K2O)・・・・・・・0.3%以上
C/N比(炭素率)・・・・・・・・35以下  
pH ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.5〜7.5
陽イオン交換容量(CEC)・70me/100g以上
含水率(水分)・・・・・・・・・・・60±5%
幼植物試験・・・・・・・・・・・・・異常を認めない

注:1)各成分含量および陽イオン交換容量は乾物あたり。
  2)有機物含率は炭素含率を求めて1.724 倍するか、強熱減量を用いる。    
  3)全窒素含量は硝酸態窒素も含む。
  4)含水率は有姿(現物)。
  5)幼植物試験はコマツナ法(肥料取締法の植害試験に準ずる)。

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