木 材 チ ッ プ 市 況 11月
全国木材チップ工業連合会 平成24年11月30日調 単位:円/kg、%
   (価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格) 
  用途 製紙用 ボード類用 燃料用等 原木    資材在庫状況等
樹種 スギ・ヒノキ類  マツ類 広葉樹 背板、(解体材)      在庫  
工場 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 月数     摘   要  
                  N 5.0 価格は今月は変わらず。チップ出荷はN取らず2割、広葉樹8割。このため  
岩手 12.0 100 13.0 100 14.5 100         11.0 100 L  1.0   原木はN入荷制限。在庫N増。燃料用は温泉施設への納入、量は少ない。  
                  N 4.0 価格は、先月に同じ。原木入荷は順調。チップ出荷は平年の8割に制限。  
福島 14.9 100 16.4 100 16.5 100             L 3.0  FIT用チップの分別認定を取り、出荷した。樹皮の処理は半分焼却可能。  
                  N 2.5 価格変わらず。チップ出荷は、平常の7割。 原木受入は、順調もL増で入荷  
富山 12.5 100 12.5 100 17.5 100             L 3.5 制限、購入価格を下げた。樹皮は、堆肥、燃料へ出すが少量。   
                  N ー 価格変わらず。原料入荷が悪くなった。製紙工場の受取制限は、無い。  
静岡             (9.0) 100 7.0 100 2.5 100 L ー 原料在庫も無し。FITの構想も具体化したが、チップの集荷が課題。  
                  N −  価格変わらず。解体材入荷は、まずまずの感。製紙用、ボード用チップの受入  
大阪             (10.5) 100 7.0 100 -   L ー 制限はない。今冬は燃料用も全国的に余り気味で価格も下がる。  
                  N 1.0  価格先月と同じ。原木入荷は順調も、制限し難い。チップ出荷は8割の制限。  
島根 13.0 100 15.1 100 16.7 100     6.0 100 2.0 100   0.8  発電混燃用チップは、順調に出荷。FITも発電所の構想が2つあるが不透明。  
                  N 1.0 価格変わらず。原木入荷(主にカナダ)はやや少ない。チップ出荷は全量受取。  
広島             12.4 100           - 原木在庫変わらず。チップ在庫はなし。樹皮は運搬費負担で燃料へ。  
                  N 4.0 価格先月に同じ。原木入荷はシステムも入り土場満杯、来月は制限。製紙の  
高知 12.2 100     12.0 100 12.0 100 6.0 100 1.0 100 L  0.2  受取は7割で販売先調整。繊維板も、チップは過剰。FIT納入も準備具体化。  
                  N 0.4  価格変わらず。製紙工場の出荷制限が続き、Nは零、Lも5割しか出荷でき  
鹿児島 11.5 100     16.1 100             L 1.5  ない。このため原木の受入制限強化。FIT発電用の納入準備も一頓挫。  
  概 況                          
 東日本大震災で東北沿岸部はチップ工場、製紙工場とも被害甚大であったが、製紙工場の復旧も進み、ほぼ平常に。9月最後の被害チップ工場も再開した。   
内陸のチップ工場は既に生産再開し、チップ受取もほぼ回復しているが、福島のチップ工場、製材工場とも樹皮の処理が放射能汚染被害で困難(1部焼却処理) 。  
 価格は全国的に製紙用は先月下がったが、国内紙の需要減で先行きも厳しい。製紙工場の受入制限(特にN)が強くなっているため厳しい。原木入荷は概して順調。  
 建築解体材、製材残材は、部材不足などの住宅建築不振で少ない。原木在庫量はやや増加。燃料用チップは東日本では大震災のため需要が減り価格下げ、  
西日本でも生木チップは概して余っている。発電混焼燃料用等に向けて出荷が一部で行われており、7月実施の固定価格買取制度(FIT)の買取価格、ガイドライン  
が出され、各地で既設も含め発電所計画が具体化し準備が進みつつあるが、チップの分別証明認定が遅れている。(なお、本表の燃料用の単価は生重量当たり。)  
 

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