木 材 チ ッ プ 市 況 3月
全国木材チップ工業連合会 平成26年3月31日調 単位:円/kg、%
 (価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格) 
用途 製紙用 ボード類用 燃料用等 原木    資材在庫状況等
樹種 スギ・ヒノキ類  マツ類 広葉樹 背板、(解体材)      在庫
工場 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 月数     摘   要
                          N 2.0 価格変わらず。原木入荷は順調。チップ出荷は前月並み。燃料用は温泉施設
岩手 11.5 100 12.5 100 13.7 100         11.0 100 L  0.9   へ。樹皮はタバコ、畜産用。L製材はクリ、ナラ。ロシアのナラ材が少し入荷。
                  N 3.0 価格変わらず。原木入荷は良好。チップ出荷も増加、平年並みへ。在庫はL
福島 11.5 100 14.5 100 14.5 100               2.5  やや増。FITは月約200トン出荷。樹皮はかなり流通出来、在庫無くなった。
                  N 2.0 価格変わらず。原木入荷は、発電用準備貯木に廻ってこちらに来ない。チップ
富山 12.5 100 13.0 100 17.5 100               2.5 出荷は、全量出荷。樹皮は、堆肥、燃料。製紙用チップは 原木確保が課題。
                  N 1.0 価格変わらず。原料入荷はほぼ例年並み。チップ出荷は全量受取。解体在庫
静岡             (9.0) 100 7.0 100 2.5 100 L ー は変わらず。FIT発電の建設進むが、原料納入(来春)の具体策は未定。
                  N 0.5  価格変わらず。解体材入荷は、関西はやや減、中京は変わらず。製紙、ボード
大阪             (10.5) 100 7.0 100 -   L ー は全量受入。燃料用は現在は余り気味で数万トン滞貨、価格は弱い(3円位)。
                  N 0.1  価格変わらず。原木は順調になった。チップ出荷は制限以上に受け取る。
島根 12.5 100 14.6 100 16.2 100     6.0 100 2.0 100   0.3  混焼発電用は、月250トン出荷。原木在庫少。バイオ発電にむけ装備充実中。
                  N 1.5 価格変わらず。原木(カナダ産)入荷は中国、韓国と競合、少なめ。現地原木
広島             12.4 100           - 価格上昇、円安も重なり、量は増やせない。チップ出荷量も平年の1.5割減。
                  N 1.0 価格変わらず。原木入荷は製材用と競合、良くない。製紙はN取らず出荷先変。
高知 11.9 100     12.0 100 11.7 100 6.0 100 1.0 100 L  0.3  ボードは、全量受取る。FIT混焼用は、月1500トン。他も計画進み、交渉進行。
                  N 1.0  価格変わらず。原木入荷Lはスギと競合し少ない。チップ出荷もL2割減。Nは
鹿児島 11.5 100     16.1 100               0.5  元々少ない。在庫減。FIT発電所に向けチップ供給施設整備の準備を進める。
  概 況                        
 3月は中旬以降温かくなりサクラも各地域で開花した。株価は14800円台、ドルは102円台後半。東日本大震災後の放射能被害は、福島のチップ工場、
製材工場とも1部焼却処理が出来るようになり、流通も回復し樹皮処理の困難は減少した。価格は、変わらず。国内紙の需要減による製紙工場の原木チップ受入
制限(特にN)は厳しいが、円安、古紙不足のため一部チップが増量出荷となった。原木入荷は冬期及び製材用競合、発電事前貯木で紙用には少なくなっている。
消費税増税前の住宅需要があり、建築解体材、製材残材は、増加したが、今は減少。原木在庫量もやや減小。燃料用チップは、現時点では依然として余り気味。
発電混焼用チップは出荷が行われており、固定価格買取制度(FIT)の発電も既設発電所のFIT変更などが動きだし、すでにチップが相当出荷されている。平成27年
春に四十ほどのFIT発電所が稼働予定で、チップ工場の新設もかなり計画され、一部で原木の貯材も始まっているが、チップの分別証明認定、供給体制の整備が
遅れている。                                                                              (以上、各県の代表的な1チップ工場から聞き取り。なお、表中燃料用単価は生重量当たり。)
 

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