木 材 チ ッ プ 市 況 8月
全国木材チップ工業連合会 平成26年8月29日調 単位:円/kg、%
 (価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格) 
用途 製紙用 ボード類用 燃料用等 原木    資材在庫状況等
樹種 スギ・ヒノキ類  マツ類 広葉樹 背板、(解体材)      在庫
工場 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 月数     摘   要
                          N 1.5 価格変わらず。L原木は不足状況が続く、価格もやや高い。チップ出荷は9割位。
岩手 12.0 100 13.0 100 14.2 100         11.0 100 L  0.5   FIT発電用の話が出ている。燃料用は温泉施設へ。樹皮はタバコ、畜産用。
                  N 2.5 価格変わらず。原木入荷雨で悪い。チップ出荷平年並。在庫減。FITは2発電所
福島 12.0 100 14.5 100 15.0 100               2.0  へ水分50%以下約400トン出荷。樹皮は流通が可能となり、滞貨は無くなった。
                  N1.0 価格変わらず。原木は、買い入れ価格を上げないと集まらず困る。チップ出荷は、
富山 12.5 100 13.0 100 17.5 100               1.5 盆休まず全量出荷。樹皮は、堆肥、燃料。N原木確保が重要課題である。
                  N ー 価格変わらず。原料入荷は平年の7,8割と悪い。チップ出荷は全量受取。原料
静岡             (9.0) 100 7.0 100 2.5 100 L ー 材庫はない。製紙発電所の建設進むが、自社用発電で原料は解体材主体。
                  N 0.4  価格は変わらず。解体材入荷は、少ないが、月末回復傾向。製紙、ボードは全
大阪             (11.3) 108 7.0 100 -   L ー 量受入。燃料用はやや回復気味。FIT納入需要量が地域毎に特色あり、難しい。
                  N 1.0  価格変わらず。原木入荷は山変えでLが無い。チップ出荷は制限あるも順調。
島根 13.0 100 14.6 100 16.4 100     6.0 100 2.0 100   0.0  混焼発電用は、月250トン出荷。FIT発電始業にむけ設備充実、N原木貯材中。
                  N 1.5 価格変わらず。原木入荷は中国等と競合で厳しいが、出材も出だした。現地
広島             12.4 100           - 原木価格は横ばい。円安で量は増やせない。チップ出荷量も平年の1.5割減。
                  N 0.5 価格変わらず。原木は製材、発電と競合、雨もあり出ない。買取価格も上げたま
高知 12.9 100     12.0 100 11.7 100 6.0 100 1.0 100 L  0.2  ま。製紙、ボードも、全量受取る。FIT混焼用は、月1500トン。他も計画進む。
                  N 0.2  価格変わらず。L原木はスギ材と競合し出ないが、チップ価格が上がらず、買えな
鹿児島 11.5 100     16.1 100               0.5  い。チップ出荷もL減。Nは元々少ない。FIT発電所に向けチップ工場を建設中。
  概 況                      
 8月猛暑、豪雨による土石流災害多発。株価は15,400円台、ドルは103.73円とやや円安。東日本大震災後のチップ工場の樹皮の処理困難性は減少してきた。
価格は、変わらず。国内紙の需要減による製紙工場の原木チップ受入制限があるが(特にN)、円安などのため一部チップが増量出荷となっている。
N原木入荷は一部で製材用との競合や発電事前貯木で、紙用には入荷少なくなり、原木購入価格がLも含めて上がって来ている。 消費税増税後の住宅建設減で
建築解体材、製材残材も、やや入荷悪い。原木在庫量もやや減小したが、N原木は発電用に貯材増やしている。燃料用チップは、関西方面もやや締まってきた。
発電混焼用チップなどは出荷が行われており、固定価格買取制度(FIT)の発電も既設発電所のFIT変更などが動きだし、すでにチップが相当出荷されている。
平成27年春に四十ほどのFIT発電所が稼働予定で、チップ工場の新設もかなり計画され、一部で原木の貯材も始まっているが、チップの分別証明認定、供給体制
の整備が遅れている。                                                     (以上、各県の代表的な1チップ工場から聞き取り。なお、表中燃料用単価は生重量当たり。)


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