木 材 チ ッ プ 市 況 11月
全国木材チップ工業連合会 平成26年11月28日調 単位:円/kg、%
 (価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格) 
用途 製紙用 ボード類用 燃料用等 原木    資材在庫状況等
樹種 スギ・ヒノキ類  マツ類 広葉樹 背板、(解体材)      在庫
工場 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 月数     摘   要
                          N 2.0 価格変わらず。L原木はやや戻る。チップはほぼ全量出荷。FIT用N材の貯材を発電
岩手 12.0 100 13.0 100 14.2 100         11.0 100 L  1.5   所が始め集荷難、価格高騰。在庫変わらず。燃料用は温泉。樹皮はタバコ等。
                  N 3.0 価格変わらず。原木入荷Nは回復。Lは悪い。チップ全量出荷。FITは2発電所へ
福島 12.0 100 14.5 100 15.0 100               1.0  水分50%以下を約400トン出荷。樹皮は流通が可能となり、滞貨は無くなった。
                  N 1.0 価格変わらず。FIT発電貯材のためN集荷非常に困難。Lはまあまあ。原木価格
富山 14.0 100 14.5 100 19.0 100               2.5 上昇。チップは、NL全量出荷。樹皮は、堆肥、燃料。N原木確保が重要課題。
                  N ー 価格変わらず。原料入荷は平年並みに戻った。チップ出荷は全量受取。原料材庫
静岡             (9.0) 100 7.0 100 2.5 100 L ー はない。製紙発電所の建設進み、解体材チップ納入予定も自社生産量は変わらず。
                  N 0.4  価格変わらず。解体材入荷は、平年の約1割減。製紙、ボードは全量受入。燃料用
大阪             (11.3) 100 7.0 100 -   L ー は回復気味で関東ややタイト、中部へ玉突き移出。FIT納入需要量が掴めず、難しい
                  N 1.0  価格アップ後変わらず。用材向け増でチップ原木入荷悪く、生産量が確保できない。
島根 15.0 100 15.3 100 18.4 100     6.0 100 2.0 100   0.1  混焼発電は、月250トン出荷。FIT発電始業にむけ移動チッパー設置、N貯材中。
                  N 1.0 価格変わらず。原木は北米の中国向け伐採が減り悪く、超円安の資源インフレで
広島             12.4 100           - 増やせない。現地価格は横ばい。チップ出荷量は原木減で平年の約2割減。
                  N 0.8 価格アップ後変わらず。原木は発電と競合、買取価格も上げ、5000〜6000円へ。
高知 13.9 100     13.0 100 11.7 100 6.0 100 1.0 100 L  0.2  製紙、ボードも、全量取るが生産できない。FIT用は、月1500トン、他もH27年から。
                  N 2.0  価格変わらず。L原木はやや戻ったが、チップ価格上がらず、買えない。チップ出荷
鹿児島 11.5 100     16.1 100               0.4  もL2割減。FIT用チップ工場を建設中でNを集荷、貯木中、27年当初出荷予定。
  概 況                      
 11月は初冬の気候で気温低下。株価は17,400円台、ドルは仲値118.23円と超円安。チップ価格は、1部で先月上がるも今月は変わらず。
製紙工場の原木チップ受入制限も減ってきており、円安などのため国産チップ出荷が全般に増量となっている。N原木入荷は一部で製材用との競合や
発電事前貯木で、紙用には入荷少なくなり、原木購入価格がLも含めて上がって来ている。建築解体材は、ほぼ平年並みに戻ってきた。
原木在庫量もやや減小したが、N原木は発電用に貯材増やしている。燃料用チップは、中部から関東方面に玉突きで出ており、関西方面も在庫が捌けてきた。
発電混焼用チップなどは出荷が行われており、固定価格買取制度(FIT)の発電も既設発電所のFIT変更などが動きだし、すでにチップが相当出荷されている。
平成27年春以降に四十ほどのFIT発電所が稼働予定で、チップ工場の新設もかなり計画され、一部で原木の貯材も始まり、製紙用原木確保が難しくなっている。また、
チップの分別証明認定がチップ工場、素材生産業とも遅れている。  (以上、各県の代表的な1チップ工場から聞き取り。なお、表中の燃料用単価は生重量当たり。)

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