木 材 チ ッ プ 市 況 平成27年1月
全国木材チップ工業連合会 平成27年1月30日調 単位:円/kg、%
 (価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格) 
用途 製紙用 ボード類用 燃料用等 原木    資材在庫状況等
樹種 スギ・ヒノキ類  マツ類 広葉樹 背板、(解体材)      在庫
工場 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 月数     摘   要
                          N 1.0 価格変わらず。原木集荷まずまずも、FIT用N材の貯材を発電所が始め集荷難しく、
岩手 12.0 100 13.0 100 14.2 100         11.0 100 L  0.9   価格高目。チップは出荷減。原木在庫変わらず。燃料用は温泉。樹皮はタバコ用等。
                  N 3.0 価格変わらず。原木入荷は雪が少なく良好。チップ全量出荷。FITは2発電所へ水分
福島 12.0 100 14.5 100 15.0 100               2.0  50%以下のチップを約400トン出荷。樹皮は流通が可能となり、滞荷は無くなった。
                  N 1.0 価格変わらず。N集荷、冬期とFIT発電のため困難、貯材できない。原木価格上昇。
富山 14.0 100 14.5 100 19.0 100               2.0 NLチップ全量出荷も7割しか出せない。樹皮は、堆肥、燃料。原木確保が重要課題。
                  N ー 価格変わらず。原料入荷は例年並みに戻る。チップ出荷も通常に戻る。原料材庫は
静岡             (9.0) 100 7.0 100 2.5 100 L ー ない。製紙発電所の建設進み、解体材チップ納入予定も、自社生産量は変わらず。
                  N 0.3  価格変わらず。解体材入荷は、ほぼ例年並み。製紙、ボードは全量受入。燃料用
大阪             (11.3) 100 7.0 100 -   L ー は回復気味で関東はタイト、中部から玉突き移出。FIT納入需要量が掴めず、難しい。
                  N 0.5  価格変わらず。用材向け増や山が悪く、原木入荷悪く、生産量が確保できない。混焼
島根 15.0 100 15.3 100 18.4 100     6.0 100 2.0 100   0.1  発電は、月250トン出荷。FIT発電5月始業にむけ移動チッパー設置、N貯材は増えず。
                  N 1.0 価格変わらず。原木は中国需要減で、本邦へは出てきたが、円安も進み資源イン
広島             12.4 100           - フレで増やせない。価格は横ばい。チップ出荷量は原木減で平年の約2割減。
                  N 1.5 価格変わらず。原木は発電と競合、買価格も間伐証明付は、8000円も。製紙、ボード
高知 13.9 100     13.0 100 11.7 100 6.0 100 1.0 100 L  0.7  も全量取るが生産できない。FIT用は、月1500トン、他も本年4月から。3工場新設。
                  N 3.0  価格変わらず。L原木は年末から低調、チップ価格上がらず買えない。Lチップ出荷も
鹿児島 11.5 100     16.1 100               0.3  減。FIT用チップ工場を建設中でNを集荷、貯木中。27年3月稼働、出荷予定。
  概 況                      
 1月も寒い日が続いた。株価は17,700円台、ドルは118.25円。チップ価格は、変わらず。製紙工場の原木チップ受入制限も減ってきており、
円安などのため国産チップ出荷が全般に増量となっているが、N原木入荷は一部で製材用との競合や発電事前貯木で、紙用には原木集荷が難しくなっている。
また、原木購入価格がLも含めて上がって来ている。原木在庫量は横ばいであるが、N原木は一部チップ工場で発電用に貯材増やしている。
 建築解体材は、原料入荷が例年並みになったが、需要は関東がひっ迫し、中部から関東方面に玉突きで出ており、関西方面も在庫が捌けてきた。
 発電混焼用チップなどは出荷が行われており、固定価格買取制度(FIT)の発電も既設発電所のFIT変更などが動きだし、すでにチップが相当出荷されている。
本年春以降に四十ほどのFIT発電所が稼働予定で、チップ工場の新設もかなり計画され、一部で原木の貯材も始まり、製紙用原木確保が難しくなっている。また、
チップの分別証明認定がチップ工場、素材生産業とも遅れている。  (以上、各県の代表的な1チップ工場から聞き取り。なお、表中の燃料用単価は生重量当たり。)

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