木 材 チ ッ プ 市 況 平成27年2月
全国木材チップ工業連合会 平成27年2月27日調 単位:円/kg、%
 (価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格) 
用途 製紙用 ボード類用 燃料用等 原木    資材在庫状況等
樹種 スギ・ヒノキ類  マツ類 広葉樹 背板、(解体材)      在庫
工場 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 月数     摘   要
                          N 1.0 価格変わらず。FIT用に関連しNLとも原木価格高目(N5500円、 L10500円)で、集荷
岩手 12.0 100 13.0 100 14.2 100         11.0 100 L  0.5   難しい(特にL)。在庫L減。製紙チップ上がらず苦しい。燃料用は温泉。樹皮は無料で
                  N 3.0 価格変わらず。原木入荷は良好も価格上がり気味。チップ全量出荷。FITは2発電所
福島 12.0 100 14.5 100 15.0 100               2.0  へ水分50%以下のチップを約400トン。樹皮は流通が可能となり、滞荷は無くなった。
                  N 1.0 価格変わらず。原木集荷、冬期とFIT発電のため困難、貯材できない。価格上昇。
富山 14.0 100 14.5 100 19.0 100               1.5 NLチップ全量出荷も7割に留まる。FIT発電所来月から稼働、原木足りずPKSに。
                  N ー 価格変わらず。原料入荷は例年並み。チップ出荷も通常に戻る。原料材庫はない。
静岡             (9.0) 100 7.0 100 2.5 100 L ー (FITでない)製紙発電所の建設進み、解体材チップ納入も自社総生産量は変わらず。
                  N 0.2  価格変わらず。解体材入荷は、あまり良くはない。製紙、ボードは全量受入。燃料用
大阪             (11.3) 100 7.0 100 -   L ー は生産減で全般にタイト気味。FIT納入の需要量が掴めず、対応が難しい。
                  N 0.5  価格変わらず。用材向け増や山が悪く、原木入荷悪く、生産量が確保できない。混焼
島根 15.0 100 15.3 100 18.4 100     6.0 100 2.0 100   0.1  発電は、月250トン出荷。FIT発電5月始業にむけ移動チッパー設置、N貯材は増えず。
                  N 1.0 価格変わらず。原木は中国需要減で、本邦へは出るが、円安で増やせない。価格
広島             12.4 100           - は横ばい。チップ出荷量は原木減で平年の約2割減。樹皮は運賃負担して処理。
                  N 1.5 価格変わらず。原木は発電と競合、良くない。価格も間伐証明付は、8000円も。製紙
高知 13.9 100     13.0 100 11.7 100 6.0 100 1.0 100 L  0.7  ボードも全量取るが生産できない。FIT用は、月1500トン、他も4月から。4工場新設。
                  N 3.0  価格変わらず。L原木は大幅減、製紙チップ価格上がらず買えない。Lチップ出荷も
鹿児島 11.5 100     16.1 100               0.3  減。FIT用チップ工場を建設中でNを集荷、貯木中。27年3月稼働、すでに試験出荷中
  概 況                      
 2月、一部大雪も暖かい兆しも。株価は18,800円台へ、ドルは119.3円付近。チップ価格は、変わらず。製紙工場の原木チップ受入制限も無くなってきており、
円安などのため国産チップ出荷が全般に増量となっているが、N原木入荷は一部で製材用との競合や発電事前貯木で、紙用には原木集荷が難しくなっている。
また、L原木は集荷がかなり難しくなっており、購入価格も上がっている。原木在庫量は減少工場が多いが、N原木は一部チップ工場で発電用に貯材増やしている。
 建築解体材は、原料入荷がほぼ例年並みになったが、生産量は減少気味で、FITの需要も出てきており、需給は全体的にややタイトになってきた。
本年春以降に四十以上のFIT発電所が稼働予定で、チップ工場の新設もかなり計画され、一部で原木の貯材も始まり、製紙用原木確保が難しくなっている。また、
チップのFIT分別証明認定がチップ工場、素材生産業とも遅れている。  (以上、各県の代表的な1チップ工場から聞き取り。なお、表中の燃料用単価は生重量当たり。)

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