木 材 チ ッ プ 市 況 平成27年3月
全国木材チップ工業連合会 平成27年3月30日調 単位:円/kg、%
 (価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格) 
用途 製紙用 ボード類用 燃料用等 原木    資材在庫状況等
樹種 スギ・ヒノキ類  マツ類 広葉樹 背板、(解体材)      在庫
工場 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 月数     摘   要
                          N 1.0 価格L上がり、N来月。FIT用に関連しNLとも原木価格高(N5500円、 L10500円)で、
岩手 12.0 100 13.0 100 15.0 106         11.0 100 L  0.5   集荷難しく(特にL)、製紙チップは苦しい。燃料用は温泉。樹皮は無料で出す。
                  N 3.0 価格変わらず、来月期待。原木入荷は横ばいで価格上がり気味。チップ全量出荷。
福島 12.0 100 14.5 100 15.0 100               2.0  FITは2発電所へ水分50%以下のチップを約400トン。樹皮は流通可能で、滞荷無し。
                  N 1.0 価格変わらず。原木集荷、冬期とFIT発電のため難しく、貯材できない。価格上昇。
富山 14.0 100 14.5 100 19.0 100               1.5 製紙チップ全量出荷も7割に留まる。FIT発電所今月から稼働、原木足りずPKSか。
                  N ー 価格変わらず。原料入荷は今月2割減と悪い(集荷30km圏)。原料材庫はない。
静岡             (9.0) 100 7.0 100 2.5 100 L ー (FITでない)製紙発電所の建設進み、解体材チップ納入も自社総生産量は変わらず。
                  N 0.2  価格変わらず。解体材入荷は、1割ほど増。製紙、ボードは全量受入。燃料用はFIT
大阪             (11.3) 100 7.0 100 -   L ー も動き出しタイト気味。チップ価格のアップ期待。FITの需要量が掴めず、対応が難しい
                  N 0.5  価格変わらず。原木入荷はやや戻ってきた。混焼発電は、6月まで定期点検で休止。
島根 15.0 100 15.3 100 18.4 100     6.0 100 2.0 100   0.1  この分FIT発電用に原木で貯材。5月始業にむけ移動チッパー設置、N貯材は増えず。
                  N 1.5 価格変わらず。原木は円安も中国需要減で、価格は弱含み。チップ出荷量は原木
広島             12.4 100           - 減で平年の約2割減も今月は多少の増加。樹皮は燃料にならず運賃負担して処理。
                  N 1.2 今月価格変わらず。原木は発電と競合、落ちる。価格は間伐証明付で、8000円も。
高知 13.9 100     13.0 100 11.7 100 6.0 100 1.0 100 L  0.7  製紙、ボードも全量取るが生産できない。FIT用は、月1500トン出荷。4工場新設。
                  N 3.0  価格変わらず。L原木はNに影響され大幅減、製紙チップ価格上がらず買えない。Lチ
鹿児島 11.5 100     16.1 100               0.3  ップ出荷も減。FIT用チップ工場を新設、Nを集荷、貯木中。27年3月稼働、すでに出荷
  概 況                      
 3月後半は、サクラ咲き、春の気候。株価は19,400円台へ、ドルは119.3円付近。チップ価格は、変わらず。製紙工場の原木チップ受入制限も無くなってきており、
円安などのため国産チップ出荷が全般に増量となっているが、N原木入荷は一部で製材用との競合や発電事前貯木で、紙用には原木集荷が難しくなっている。
また、L原木は集荷が難しくなっており、購入価格も上がっている。原木在庫量は前月並工場が多いが、N原木は一部チップ工場で発電用に貯材増やしている。
 建築解体材は、場所により増減があるが、生産量は減少気味で、FITの需要も出てきており、需給は全体的にややタイトになってきた。
本年春以降に四十以上のFIT発電所が稼働予定で、チップ工場の新設もかなり実施され、一部で原木の貯材も始まり、製紙用原木確保が難しくなっている。また、
チップのFIT分別証明認定がチップ工場、素材生産業とも遅れ気味。  (以上、各県の代表的な1チップ工場から聞き取り。なお、表中の燃料用単価は生重量当たり。)

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