| 木 材 チ ッ プ 市 況 | 平成２８年１月 | |||||||||||||
| 全国木材チップ工業連合会 | 平成２８年１月２９日調 単位：円／ｋｇ、％ | |||||||||||||
| （価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格） | ||||||||||||||
| 用途 | 製紙用 | ボード類用 | 燃料用等 | 原木 | 資材在庫状況等 | |||||||||
| 樹種 | スギ・ヒノキ類 | マツ類 | 広葉樹 | 背板、（解体材) | 在庫 | |||||||||
| 工場 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 月数 | 摘 要 |
| 岩手 | 12.5 | 100 | 13.5 | 100 | 15.0 | 100 | 12.0 | 100 | Ｎ 1.5 | 価格変わらず。降雪はあったものの原木入荷はまあまあ。FIT用で原木価格が高い(N5500円、L10500円)。チップ出荷は制限なしも8割程度。FIT用の出荷はないが出荷している企業は原料争奪戦で確保が難しい模様。燃料用は温泉加温用、月30トンに増。樹皮は無料で出荷。 | ||||
| L 1.2 | ||||||||||||||
| 福島 | 12.5 | 100 | 15.0 | 100 | 15.5 | 100 | Ｎ 1.5 | 価格変わらず。原発事故を受けての森林再生事業によりN林伐採にシフトし、L出材が少なくなっている。製紙は制限なく、入荷分だけチップ全量出荷。混焼、FIT用は3発電所への水分50％以下チップ4百生トン出荷。安定して順調。樹皮は流通可能で滞貨なし。 | ||||||
| Ｌ 1.0 | ||||||||||||||
| 富山 | 15.0 | 100 | 15.5 | 100 | 19.0 | 100 | Ｎ 1.5 | 価格変わらず。原料は前半暖冬で例年並み入荷。チップは原木分全て制限なく出荷。在庫は前月と変わらないがLがNより若干多い(NはFIT用に廻り）。 | ||||||
| Ｌ 1.5 | FIT用はNL混み800トン/月出荷。なお、FIT発電用チップは森林組合が出しているが原料不足の模様。 | |||||||||||||
| 静岡 | (9.0) | 100 | 7.0 | 100 | 2.5 | 100 | Ｎ 0.3 | 価格変わらず。12月から2月は解体が少ないので入荷は減少(例年どおり）。出荷も例年並み。 | ||||||
| Ｌ ー | ||||||||||||||
| 大阪 | (11.3) | 100 | 7.0 | 100 | Ｎ 0.2 | 価格変わらず。解体材入荷は冬場は通常悪いので例年と変わらず。燃料用は順調に出荷。在庫は若干減。1箇所の発電が止まったため助かった。関西に2FIT発電所計画中。FIT用に移動式チッパーによる生産を検討中。 | ||||||||
| - | Ｌ ー | |||||||||||||
| 島根 | 15.0 | 100 | 15.3 | 100 | 19.1 | 100 | 6.0 | 100 | 2.0 | 100 | Ｎ 0.７ | 価格変わらず。急な降雪により原木入荷が心配。出荷は変わらず、FIT用は順調。混燃発電は再開。２FIT発電所へ供給本格化（月８５０生トン）。水分は40％程で水分で価格変わる。移動チッパー設置、増産対応、製紙用割合は半分に下がる.。 | ||
| Ｌ 0.1 | ||||||||||||||
| 広島 | 13.0 | 100 | Ｎ 1.0 | 価格変わらず。原料受入は厳しく、米国、カナダ、中国で伐採減のため入荷厳しい。チップ出荷量は全量引取り。円安で厳しい。決済は原木到着時、月2千m3輸入で影響は大きい。 | ||||||||||
| Ｌ - | ||||||||||||||
| 高知 | 14.8 | 100 | 14.0 | 100 | 11.7 | 100 | 6.0 | 100 | 2.0 | 100 | Ｎ 0.5 | 価格変わらず。全体的に原木集荷が厳しい中降雪による影響が心配されたが現在は通常どおり。原木は発電等と競合、今月も変わらずやや悪い。価格は間伐証明付は８,000円。製紙、ボード用としても全量取るが原木が無く生産できない。FIT用月1500生トン出荷、県内に４工場、絶対量は不足。今後は為替レートの動きに注目。 | ||
| L 0.2 | ||||||||||||||
| 鹿児島 | 11.5 | 100 | 16.1 | 100 | Ｎ 2.0 | 価格変わらず。N在庫は年末年始や大口供給者がFIT小規模発電用に転換して入らず厳しくやや減。L在庫は大割材の原木入荷し変わらず。出荷は製紙制限無しも原木無く出せない。ＦＩＴ用は4工場で4500トン出荷、間伐材、国有林材主体。 | ||||||||
| Ｌ 0.4 | ||||||||||||||
| 概 況 | ||||||||||||||
| 1月は前半の暖冬後の全国的な寒波到来。月末の日銀の新たな金融政策により株価は乱高価、為替は円安加速化。チップ価格は、変わらず。製紙工場の原木チップ受入制限は無く国産チップ出荷要請は強いが、N原木入荷は一部で製材用との競合や発電用貯木で、紙用には集荷が難しくなっており増えていない。また、L原木も集荷が難しくなり、購入価格も上がっており、L原木の一部はFITへ出ている。チップ工場の原木在庫量は地域により多少の動きはあるものの全体的には横ばい。ただし、今後の為替レートによる輸入チップの動向にも留意。 FIT発電が動き出し、N原木が発電用に出荷増。建築解体材チップの原材料は今月も1２月と変わらず、生産量は平年並み。FITの需要も出てきており、需給は全体的にややタイトになってきた。FIT発電所約40(構想段階を含めれば百以上）が稼働し、チップ工場の新設もかなり実施されたが、製紙用及びFIT用の原木確保が各地で難しい問題となっている。また小規模40円のFIT発電所の計画が少し聞かれ始めてきたが小規模で全体がつかめない。チップのFIT分別証明認定がチップ工場、素材生産業とも遅れ気味。 （以上、各県の代表的な１チップ工場から聞き取り。なお、表中の燃料用単価は生重量当たり。） |
||||||||||||||