木 材 チ ッ プ 市 況 | 平成28年7月 | |||||||||||||
全国木材チップ工業連合会 | 平成28年7月29日調 単位:円/kg、% | |||||||||||||
(価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格) | ||||||||||||||
用途 | 製紙用 | ボード類用 | 燃料用等 | 原木 | 資材在庫状況等 | |||||||||
樹種 | スギ・ヒノキ類 | マツ類 | 広葉樹 | 背板、(解体材) | 在庫 | |||||||||
工場 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 月数 | 摘 要 |
岩手 | 12.5 | 100 | 13.5 | 100 | 15.0 | 100 | 12.0 | 100 | N 1.2 | チップ価格、原木入荷、在庫(端境期でNLとも若干減)及びチップ出荷(例年の8割程度(印刷用紙需要減))とも前月と変わらず。FIT用も変わらず、N原木はFIT用に大半が出荷、原木価格も高い状況(N5,500円/m3、L10,500円/m3)。FIT用の出荷企業は原料確保が難しい模様。燃料用は温泉加温用、月30トン、樹皮は無料で出荷。 | ||||
L 1.0 | ||||||||||||||
福島 | 12.5 | 100 | 15.0 | 100 | 15.5 | 100 | N 1.5 | チップ価格、在庫及び出荷(製紙側の受入制限無く全量出荷)とも前月と変わらず。原発事故による森林再生事業で伐採がN林にシフトし、L出材が少ない状況も変わらず。FIT用も変わらず混焼、FIT用(3発電所)へのチップ(水分50%以下)を毎月4百生トン順調に安定的に出荷。樹皮も流通可能で滞貨なしも変わらず。 | ||||||
L 1.0 | ||||||||||||||
富山 | 15.0 | 100 | 15.5 | 100 | 19.0 | 100 | N 1.5 | チップ価格、NLの原木入荷、在庫及びN,Lの出荷(前年度比80〜90%程度)とも前月と変わらず。FIT用も変わらずNL混み1,000トン/月出荷。なお、FIT用の原木不足状況も変わらず。 | ||||||
L 1.5 | ||||||||||||||
静岡 | (9.0) | 100 | 7.0 | 100 | 2.5 | 100 | N 0.1 | チップ価格、例年どおりの原料入荷、出荷(生産分は全量引き取り)は前月と変わらず。消費税アップを見込んだ新設住宅着工の駆込み需要は期待出来ず,また経済の先行き不透明感から下半期がやや心配。 | ||||||
L ー | ||||||||||||||
大阪 | (11.3) | 100 | 7.0 | 100 | N 0.2 | チップ価格前月と変わらず。原料入荷は4月以降増となり順調ではあるが今月は横ばい。在庫はボイラー停止のため、若干増(月数変わらず)。 | ||||||||
- | L ー | |||||||||||||
島根 | 15.0 | 100 | 15.3 | 100 | 19.1 | 100 | 6.0 | 100 | 2.0 | 100 | N 0.8 | チップ価格,在庫及び出荷とも前月と変わらず。原木は伐採箇所の変更もあり全体として荷動き悪いものの国有林のシステム販売が入荷(自社生産が少なく購入材(売材)主体のため入荷が不安定)。FIT用も変わらず2FIT発電所へ供給(月850生トン、水分は40%程度、含水率で価格変動)、また、移動チッパー設置による増産体制構築.。今後、FIT用に昨年1年間出荷したことから出荷結果の精査予定を行うことも変わらず。 | ||
L 0.1 | ||||||||||||||
広島 | 13.0 | 100 | N 1.0 | チップ価格変わらずであるが円高傾向を受けて動きが不安。原料受入は厳しく、輸入材の大半を占めるカナダ材が伐採量減や中国購入もあり入荷厳しい状況変わらず。チップ出荷は全量引取り。円高傾向で今後の為替レートの動きに注目。月2千m3輸入で影響は大きい。 | ||||||||||
L - | ||||||||||||||
高知 | 14.8 | 100 | 14.0 | 100 | 11.7 | 100 | 6.0 | 100 | 2.0 | 100 | N 1.0 | チップ価格、原木入荷及び出荷(4月以降順調)とも前月と変わらず。また、製紙、ボード用としても全量取るが原木が無くフル生産できない状況変わらず。チップ価格、円高による輸入チップ価格との関係から納入価格の値下げの話も出始めるなど今後の経済の先行きに注目。。FIT用月1500生トン出荷も変わらず。県内に4工場あるも絶対量は不足。自伐林家材もFIT用に動いている模様。なお、2千KWの発電所設立構想の動きがあり、これが具体化すると原木手当に大きな影響。 | ||
L 0.2 | ||||||||||||||
鹿児島 | 11.5 | 100 | 16.1 | 100 | N 2.5 | チップ価格変わらず。原木入荷は長雨の影響もあったが梅雨明け以降回復傾向。出荷は変わらずであるがL出荷は今後製紙側の事情により減となる見通し(在庫増へ、上半期は8月中旬ぐらいまで)は変わらず。FIT用は4工場で4,500トン出荷も変わらず。なお、間伐材は国有林材主体。 | ||||||||
L 0.5 | ||||||||||||||
概 況 | ||||||||||||||
○今年上期は円高・世界経済減速で輸出は6年半ぶりの大幅減、2半期連続のマイナス。西日本の大雨による伐採,搬出等への影響が懸念されたが想定したより影響は少なかった模様。 ○チップ価格、原木在庫及びチップ出荷とも前月と変わらず。製紙工場の受入制限はなく国産チップ出荷要請は強いが、N原木は一部製材用や発電用との競合で、製紙用には集荷が難しく増え ていない状況変わらず。また、N林伐採へのシフトもありL原木の集荷にも影響、購入価格も上がり、一部はFIT用へ。引き続き為替レートの円高による輸入チップの動向も留意。 ○建築解体材チップの原料集荷は地域により濃淡あるものの生産した分は全量出荷の状況変わらず。 ○FIT発電が動き出し、N原木チップが発電用として出荷増。FIT発電所約40が稼働し、チップ工場新設も行われたが、製紙用と FIT用の原木確保が各地で難しい問題となっている模様。 また、四国地域で40円/kwhの小規模FIT発電所構想が持ち上がり原木確保の一層の競合化が懸念。なお、エネルギー源として利用された間伐材等由来の木質バイオマス利用量は増えてきているものの26年度は前年比5 割増の168万m3で、依然として林内に放置されている未利用材が毎年大量発生し、FIT制度上優遇されている未利用材利用拡大が大きな林政上の課題。 ○木質バイオマスの証明に関わる事業者認定について、これまでの業種に加え、産業廃棄物処理業者・造園事業者(剪定枝利用)からも問合わせあり。 (以上、各県の代表的な1チップ工場から聞き取り。なお、表中の燃料用単価は生重量当たり。) |
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