| 木 材 チ ッ プ 市 況 | 平成２８年１1月 | |||||||||||||
| 全国木材チップ工業連合会 | 平成２８年１1月３0日調 単位：円／ｋｇ、％ | |||||||||||||
| （価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格） | ||||||||||||||
| 用途 | 製 紙 用 | ボード類用 | 燃料用等 | 原木 | 資 材 在 庫 状 況 等 | |||||||||
| 樹種 | スギ・ヒノキ類 | マツ類 | 広葉樹 | 背板、（解体材) | 在庫 | |||||||||
| 工場 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 当月 | 前月比 | 月数 | |
| 岩手 | 12.5 | 100 | 13.5 | 100 | 15.0 | 100 | 12.0 | 100 | Ｎ 1.5 | チップ価格、在庫、出荷とも変わらず。NチップはFIT用に大半を出荷するもFIT用需要増を受け不足状況は継続、価格も高止まり状況(N5,500円/ｍ3、L10,500円/ｍ3)。FIT用の出荷企業は原料確保が難しい状況継続。燃料用は温泉加温用に30トン/月出荷、樹皮は無料出荷を継続。 | ||||
| L 1.0 | ||||||||||||||
| 福島 | 12.5 | 100 | 15.0 | 100 | 15.5 | 100 | Ｎ 1.0 | チップ価格変わらず。原木入荷、長雨の影響を受け良くないものの在庫変わらず、冬場から春先用の原木集荷に傾注。出荷（全量出荷）も変わらず。原発事故による森林再生事業で伐採・搬出がN林にシフト、L出材が少ない状況は継続。FIT用（3発電所）は４百生トン/月（水分50％以下）出荷、樹皮も滞貨なしも変わらず。 | ||||||
| Ｌ 0.8 | ||||||||||||||
| 富山 | 15.0 | 100 | 15.5 | 100 | 19.0 | 100 | Ｎ 1.5 | チップ価格、原木在庫、出荷（前年度比90％程度）とも変わらず。冬季に向かい原木生産は最盛期。FIT用もはNL混み1千トン/月出荷継続。なお、FIT用の原木不足状況変わらず。 | ||||||
| Ｌ 1.5 | ||||||||||||||
| 静岡 | (9.0) | 100 | 7.0 | 100 | 2.5 | 100 | Ｎ 0.1 | チップ価格変わらず。原料入荷は７〜9月は悪かったが現在は例年どおり。生産分は全量出荷。今後もこの状況の継続を期待。 | ||||||
| Ｌ ー | ||||||||||||||
| 大阪 | (11.3) | 100 | 7.0 | 100 | Ｎ 0.2 | チップ価格、在庫（原料入荷は住宅着工も悪くなく順調）、出荷とも変わらず。 | ||||||||
| - | Ｌ ー | |||||||||||||
| 島根 | 15.0 | 100 | 15.3 | 100 | 19.1 | 100 | 6.0 | 100 | 2.0 | 100 | Ｎ 0.5 | チップ価格、原木在庫は変わらず（Ｎは0.5、Lは在庫無し、N林伐採のためL材が少ない）。生産分は全量出荷。FIT用も変わらず２FIT発電所へ供給継続（８５０生トン/月、水分は40％程度、含水率で価格変動）。 | ||
| L 0.0 | ||||||||||||||
| 広島 | 13.0 | 100 | Ｎ 1.0 | チップ価格変わらずも円安傾向となり今後の動向に注目（月2千m3輸入で為替レートの影響は大きい）。生産分は全量出荷。 | ||||||||||
| Ｌ - | ||||||||||||||
| 高知 | 14.8 | 100 | 14.0 | 100 | 11.7 | 100 | 6.0 | 100 | 2.0 | 100 | Ｎ 0.2 | チップ価格、原木在庫、出荷とも変わらず（但し、N原木は長雨の影響を受け入荷量増えず）。製紙、ボード用とも原木が十分集まらずフル生産できない状況継続。FIT用、月1500生トン出荷も変わらず。FIT用は依然として絶対量は不足。 | ||
| L 0.2 | ||||||||||||||
| 鹿児島 | 11.5 | 100 | 16.1 | 100 | Ｎ 3.8 | チップ価格変わらず。原木は順調に入荷、N在庫は3.8ヶ月（プラス0.2）、Lは変わらず。出荷も順調（Lチップの入荷制限は8月まで）。ＦＩＴ用は4工場で4,500トン出荷も変わらず。 | ||||||||
| Ｌ 1.0 | ||||||||||||||
| 概 況 | ||||||||||||||
○11月期は円安・株高の継続、12月は原油価格の先高期待・米長期金利の上昇等を受け「円安進展、株の上げ幅拡大」でスタート。依然として相次ぐ台風や大雨･長雨による伐採，搬出等に影響の地域あり。 ○チップ価格、チップ出荷は変わらず。原木在庫、一部を除き変わらずも降雪地帯では冬季〜春先の原木確保に傾注。国産チップの製紙工場の受入制限はなく出荷要請は強いが、地域によってはN原木は一部製材用や発電用と競合。また、L原木はN林伐採へのシフトを受け集荷に影響、購入価格も高止まり、一部はFIT用へ。 ○建築解体材の原料集荷は例年どおり。生産分は全量出荷状況変わらず。FIT用の解体材チップ需要は変わらずもボイラーによっては原料の制約(品質)があり増えていない（FIT制度発足時には解体材チップ需要は高まると言われたが一部地域を除き増えていない)。 ○FIT発電が動き出し、Nチップは製紙用と競合が顕在化。地域によっては更なる発電所建設構想もあり、原料確保の競合化が懸念。なお、一部地域ではN原木輸出落ち込みを受け、製紙用、バイオマス発電用として引き取り要望があるものの発電用チップの品質基準等から抑制気味との情報もあり、FIT用原木需給状況は二極分化の模様。 （以上、各県の代表的な１チップ工場から聞き取り。なお、表中の燃料用単価は生重量当たり。） 《参考》 ○エネルギー源として利用された間伐材等由来の木質バイオマス利用量は増えてきているものの26年度は前年比5 割増の１68万m3で、依然として林内に放置されている未利用材が毎年大量発生、FIT制度上優遇されている 未利用材利用拡大が大きな林政上の課題（森林・林業白書）。 ○また、「平成２７年木質バイオマスエネルギー利用動向調査の結果（速報）について（林野庁）」によると、平成27年にエネルギーとして利用された木材チップの量速報）は全体で719万トン、このうち間伐材・林地残材等に由来する ものは123万トン、製材等残材に由来するものは152万トン、建設資材廃棄物に由来するものは431万トンと報告（８月期資料同封）。 |
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