木 材 チ ッ プ 市 況 平成30年4月
全国木材チップ工業連合会 平成30年4月27日調 単位:円/kg、% 
 (価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格) 
用途 製  紙  用 ボード類用 燃料用等 原木 資 材 在 庫 状 況 等
樹種 スギ・ヒノキ類  マツ類 広葉樹 背板、(解体材)      在庫
工場 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 月数
岩手 12.5 100 13.5 100 15.0 100         12.0 100 N 1.0 チップ価格,出荷とも変わらず。原木在庫、Nは変わらずもLは1.5ヶ月(プラス0.5ヶ月)、。NチップはFIT用に大半を出荷するも需要増を受け依然として不足し原木価格も高止まり。L原木在庫増となるものの先行きに懸念。FIT用の出荷企業は原料確保が難しい状況継続。燃料用は温泉加温用に15トン/月出荷。
        L 1.5
福島 12.5 100 15.0 100 15.5 100         N 1.5 チップ価格、出荷、原木在庫とも変わらず。伐採・搬出がN林にシフトしているため、L材確保に苦慮。FIT用(3発電所)は4百生トン/月(水分50%以下)出荷、樹皮も滞貨なしで変わらず。
            L 1.0
富山 15.0 100 15.5 100 19.0 100         N 2.0 チップ価格、出荷とも変わらずも原木在庫N、Lとも2.0ヶ月(プラス0.2ヶ月)。FIT用はNL混み1千トン/月出荷継続。FIT用の原木不足状況変わらず。
            L 2.0
静岡         (9.0) 100 7.0 100 2.5 100 N 0.2 チップ価格、原料入荷・在庫、出荷とも例年どおりで変わらず。
            L ー
大阪         (11.3) 100 7.0 100     N 2.7 チップ価格,原料在庫、出荷とも変わらず。チップ価格は関東方面で軟調化の模様。
            -   L ー
島根 15.0 100 15.3 100 19.1 100   6.0 100 2.0 100 N 2.0 チップ価格、原木在庫、出荷とも変わらず。FIT用も2FIT発電所へ供給継続(850生トン/月、水分は40%程度、含水率で価格変動)。
    L 0.5
広島         13.0 100       N 1.0 チップ価格、出荷とも変わらず。原木は引き続く現地の国内需要の高まりや中国向け需要も旺盛で集荷に苦慮(資源インフレの模様、月2千m3輸入)。
                     
高知 14.8 100   14.0 100 11.7 100 6.0 100 2.0 100 N 0.4 チップ価格、原木在庫、出荷とも変わらず。製紙、ボード用とも原木が十分集荷出来ずフル生産できない状況継続。計画生産量の確保のため素材生産事業体育成が急務。FIT用、月1,500生トン出荷も変わらず。FIT用は以前ほどはないにせよ絶対量は不足。
    L 0.1
鹿児島 11.5 100   16.1 100         N 2.0 チップ価格、原木在庫、出荷とも変わらず。L原木は出材が少ない状況継続(スポット買い)。FIT用は4工場で4,500トン出荷も変わらず。
                L 0.2
  概 況                        

○3月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み)速報値は前月比1.2%上昇の103.9。上昇は2ヵ月連続。生産の基調判断は「緩やかな持ち直し」に据え置き(27日公表)。

〇チップ価格、チップ出荷前月と変わらず。原木在庫増の地域あり。国産チップの製紙工場の受入制限はなく生産分は全量出荷。

○依然としてN原木・チップは発電用と競合が顕在化。また、L原木は各地域ともN林伐採へのシフトを受け集荷に苦慮、一部はFIT用へ 。

○建築解体材入荷、熊本地震の解体材入荷による順調な地域あり。生産分全量出荷変わらず。
  (以上、各県の代表的な1チップ工場から聞き取り。なお、表中の燃料用単価は生重量当たり。) 

もとのページに戻る