木 材 チ ッ プ 市 況 平成31年4月
全国木材チップ工業連合会 平成31年4月26日調 単位:円/kg、% 
 (価格は調査チップ工場サイロ下絶乾価格) 
用途 製  紙  用 ボード類用 燃料用等 原木 資 材 在 庫 状 況 等
樹種 スギ・ヒノキ類  マツ類 広葉樹 背板、(解体材)  在庫
工場 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 当月 前月比 月数
岩手 12.5 100 13.5 100 15.0 100             N 0.3 チップ価格,出荷とも変わらずも原木在庫、Lは入荷増により2.5ヶ月(プラス1.5ヶ月)、Nは変わらず。N原木、伐採・搬出が良材生産比率の高い林分(C,D材出材が少ない)に集中し、また、FIT発電所本格稼働(山形県)もあり、値上がりし、集荷に苦慮。
        L 2.5
福島 12.5 100 15.0 100 15.5 100         N 1.0 チップ価格、出荷とも変わらずも原木在庫、Lは入荷増により1.3ヶ月(プラス0.3ヶ月)、Nは変わらず。N原木価格は山形県でFIT発電所本格稼働を受け高止まり。伐採・搬出がN林にシフトし確保に苦慮。FIT用(3発電所)は4百生トン/月(水分50%以下)出荷、樹皮も滞貨なしで変わらず。
            L 1.3
富山 15.0 100 15.5 100 19.0 100         N 2.0 チップ価格、出荷、原木在庫とも変わらず。FIT用はNL混み1千トン/月出荷継続。FIT用の原木不足状況変わらず。
            L 2.0
静岡         (9.0) 100 7.0 100 2.5 100 N 0.5 チップ価格在庫、出荷とも変わらずも原料入荷、消費税アップを見越して住宅解体材の入荷増により0.5ヶ月(プラス0.3ヶ月)。
            L ー
大阪         (11.3) 100 7.0 100     N 3.0 チップ価格、チップ価格、出荷とも変わらずも入荷は地震被害等の住宅解体材や台風被害木搬入が多く在庫は3.0ヶ月(プラス0.2ヶ月)、受入制限の動きも。
            -   L ー
島根 15.0 100 15.3 100 19.1 100   6.0 100 2.0 100 N 1.5 チップ価格、出荷とも変わらず。原木在庫、N、Lとも変わらずも入荷が悪い(N林用材への伐採シフトの影響)。林業事業体廃業による購入元の先細りもあり、原木仕入れに支障。FIT用は2FIT発電所へ供給継続(850生トン/月、水分は40%程度、含水率で価格変動)。
    L 0.5
広島         13.0 100       N 1.0 チップ価格、出荷とも変わらず。原木価格は依然として高値水準であることからコスト高。月2千m3輸入。
                     
高知 14.8 100   14.0 100 11.7 100 6.0 100 2.0 100 N 0.4 チップ価格、出荷、原木在庫とも変わらず。製紙、ボード用とも原木が十分集荷出来ずフル生産できない状況継続。計画生産量の確保のため素材生産事業体育成が急務。FIT用、月1,500生トン出荷も変わらず。FIT用は以前ほどではないにせよ絶対量は不足。
    L 0.1
鹿児島 11.5 100   16.1 100         N 1.5 チップ価格、出荷、原木在庫とも変わらず。FIT用は4工場で4,500トン出荷も変わらず。
                L 0.1
  概 況                        

○3月の鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み)速報値は前月比0.9%低下の101.9。低下は2カ月ぶり。生産の基調判断は「生産は足踏みしている」から「生産はこのところ弱含み」に変更(26日公表)。

〇チップ価格、チップ出荷とも前月と変わらず。国産チップの製紙工場の受入制限はなく生産分は全量出荷。

○原木入荷、LはN林用材伐採へのシフトを受け集荷に苦慮するも一部地域では降雪量が少なく雪解けも早かったことから在庫増へ。N原木、東北地域では用材生産比率の高い林分への伐採シフトやFIT発電所本格的稼働の影響を受け高止まり、確保に苦慮。L原木一部はFIT用へ 。

○住宅解体材等、新築・地震による住宅解体材や台風被害木の入荷は多く制限の動き。特に関東以南で顕著。

  (以上、各県の代表的な1チップ工場から聞き取り。なお、表中の燃料用単価は生重量当たり。) 

もとのページに戻る