フリーのコンチネンタルブレックファストを食べて、8時半に宿を出発、快晴のためか、寒いこと、気温はほぼ0度だった。
エルパソ国際空港の横を通過し、62号線を東進する。約30マイルほど行ったフエコ峠を登った所に 国境警備の検問所があった。 メキシコからの不法入国のチェックで、IDを見せろと言われるので日本人はパスポートを見せれば問題なく通してくれる。
車の殆ど来ない道を110マイル、約2時間でグアダルーペ国立公園*のビジターセンターに着いた。
グアダルーペ山周辺は、2億6千万年前には400マイルにもなる大きな馬蹄形の珊瑚礁だったそうで、地質的にも貴重な場所である。 この珊瑚礁は、キャピタン珊瑚礁と言う名前が付けられているが、数百万年前に隆起して現在のグアダルーペ山塊が出来た。 最高峰のグアダルーペ山は、標高も2667mあり、テキサス州の最高地点になっている。62号線から1番目立つ所に、 エルキャピタンなどの岩峯が雄大にそびえ立っている。
ビジターセンターで地図や資料をもらい、周辺の自然観察歩道を歩いて、パインスプリングのトレイルヘッドまで行ったが、
風が強くて寒いので、歩道を歩くのは止めて、持参のバナナ、ビーフジャーキーで昼食にした。
ビジターセンターには、食料品もガソリンも全く置いてなく、周辺30マイルにも何もないので、こちらに来る場合は燃料は満タンにしてこなければならない。
ビジターセンターから62号線に少し戻ったところに、
1860年頃から大陸横断の郵便を始めたバターフィールド郵便馬車会社の駅の跡地がある。
ここグアダルーペの地は元々先住民メスカレロアパッチ(Nde)が狩猟をして住んでいた地で、
1800年代の中頃から西部開拓者とそれを守る米国騎兵隊との争いが30年ほど続いた。
結局、この争いは1880年に最後のメスカレロアパッチが追放され終わったが、この間、郵便馬車がアパッチに襲われたり
まさに西部劇の世界の舞台だったところだ。今は、朽ち果てた日干しレンガの壁と記念碑しか残っていない。
62号をさらに北に行って、左に入ったところには、フリホーレ(Frijole)牧場の博物館がある。
ここはメスカレロアパッチが追放されてから入植してきた開拓者が開いた牧場の跡で、
搾乳舎、納屋、飯場、井戸、学校などが残っていて、厳しい生活の一端がうかがわれる。
ここから平坦なスプリングトレイルを少し歩いて、マンザニータ泉まで行ってみた。
きれいな水が湧きだしており、人間はもちろんこのあたりに生息する野生動物などのオアシスになっている。
62号に戻ってさらに行くと、公園の東端にマックキトリック渓谷の入り口があり、左に入る。
この道は舗装されているが、しばしばロードランナー(ミチバシリ)が道を走って横断する。
鳥なのに殆ど飛べないのであろう。歩行者優先ではあるが、わざわざ車の前を横断せず、
道端の反対側に避難していればよいと思うのだが。
マックキトリックビジターセンターに着き、自然教育歩道を少し歩いた。
ソトールが茂っている高原でミュール鹿がのんびり草を食べていた。
グアダルーペから約40マイルで今夜の宿、ホワイツシティに着いた。 時間もまだ2時を少し過ぎたところだったので、カールスバッド公園*まで行くことにした。
カールスバッドもグアダルーペの400マイルにもなる大きなキャピタン珊瑚礁の東の端になる。 数百万年前に隆起して、石灰岩の浸食が続いている。
洞窟は、ビジターセンターからエレベ−ターで降りるのが一番楽で、
入り口で日本語の無線ガイドを借りて、地下空間へ。
ビッグルームと呼ばれるこの空間は、3.3ヘクターもあり、ボルネオのムル洞窟に次ぐ大きな地下空間だそうで
実に大きくて本当に驚く。軽食堂やお土産屋まである。
一周1マイルの歩道があり、約一時間半で廻れるが、巨大な鍾乳石や石筍、石柱が数え切れないほど見られる。
それぞれにイメージを膨らませて面白い名前が付けられているが覚えきれない。
お昼が軽食な弁当だったので、お腹が空いてふらふらでエレベーターホールまで戻ってきたのが4時過ぎ、
エレベーターは4時半までしか動いていないのでギリギリであった。
名物のコウモリは、メキシコへ避寒の旅に出ていて一匹もいず、
何十万匹にもなるというコウモリの飛翔は今は見られない。
地上に出て、ホワイツシティに戻った。ここは、シティと言っても、
モーテル2軒にガスステーション、食堂、土産屋、雑貨店しかなく、西部開拓の街の雰囲気だ。
予約してあったベストウエスターンのグアダルーペインにチェックイン、
ところが部屋の暖房が壊れていて、この寒さで暖房無しでは過ごせないので隣の部屋に変えて貰う。
メキシコ風の建物にあるベルベットガーターというレストランで夕食、 西部劇の街なのでステーキを注文、割に柔らかくて美味しかった。
外は0度以下になり寒いが、部屋の暖房は良く効いて快適に過ごせる。
夜9時頃に部屋のカギが差し込まれ危うく開けられそうになったが、ドアチェーンをしていたのでドアは完全には開かなかった。
部屋を変えたのを宿のレセプションがコンピューターに登録しておらず、新しい客にこの部屋を割り振ってしまったらしい。
レセプションからお詫びの電話が掛かってきて一件落着。
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